裕一が教室に入る。すると誰かが裕一を呼ぶ声が聞こえた。
「裕一君…裕一君」
聞いた覚えがある声だった。

耳をすますと、後ろから聞こえてくる。誰?と思い振り返ろうとした時、声の主から目を閉ざされた。そしたら、「だ〜れだ」と言われた。やっぱり聞き覚えのある声だった。そして、多分あれだと思い。「夏奈だろ!」と答えた。「あったり〜」と言われて何かホッとした。手を離して裕一は「慣れ慣れしいんだよ。ったくよ〜」と言うと夏奈は「いいじゃん、別に」と言った。裕一は「俺はお前の彼氏じゃねーんだよ」と言った。夏奈は返す言葉が無かった。

次の日は二人の間に何一つ起こらなかった。しかし、事件は次の日に起こった。
朝、裕一が家から出て登校していると。夏奈の声が聞こえた。「止めて下さい…止めて下さい…」どうしたんだ?と思い声がしたほうに行くと、夏奈が変な不良に絡まれていた。「ねぇ姉ちゃん俺と遊ばない?」夏奈は嫌そうな顔をしていた。
裕一は苛立った、そして「お前なにしてんの?」と言いながら殴りかかった。不良はなすすべもなく倒れた。「大丈夫だった?」と裕一が夏奈に問いかける。そしたら、夏奈は泣いていた。「こ、怖かったよ。」と声を震わせて言った。「もう大丈夫だよ。」と言って夏奈を抱いた。「ありがとう。」と夏奈は言った。「それより、早く学校に行かないと間に合わ無いよ。」と言って裕一は夏奈の手を握って学校に走って行った。