「あのさ。」


俺は、百優にバレないように深呼吸をした。


「キス…
してもいいか?」


俺がそう言うと、珍しく百優は顔を真っ赤にした。


…つぅか、照れた百優って可愛い、な。

いつも可愛いけど。


「そういうのってさ、黙ってするもんじゃないの?」


ってことは…


「いいってこと?」


百優は、

しょうがないから

…と言いながら、コクンと頷いた。








…俺たちは、


唇を重ねた。








百優の唇の味は…


甘くて苦くて酸っぱくて。

でもやっぱり…



甘かった。