「崎本は、憐のこと…
いつぐらいから好きなの?」


百優は、俺にそう聞いてきた。


いつぐらいから…か。

いつなんだろう。


「いつから好きなのかは、分かんねえけど、気持ちに気づいたのは、小3の時だな。」


小3の時に、憐に告った奴がいて。


その告白現場を、俺は見てしまって。

無性に胸が痛くなって。

気がつけば、憐の腕を引っ張って、その場から逃げていた。


その時の胸の痛みで、気づいたんだよな。



これが、恋なんだ…って。



「小3から!?
うわ…一途。」


「だろ?」


自分でもそう思う。


「あたしもそんな一途に思われてみたいな。」


「思われてるだろ?
百優、モテそうだし。」


てか実際…


百優が告白されてるとこ見たんだけどな。


や、見る気はなかったんだぜ?!

偶々見ちゃっただけ。


同じ学年の奴に告られてた。


…百優は、“ ごめん。 今勉強で忙しいから。”って、断ってた。