機械仕掛けの冒険者たち

神様はシーバスリーガルを飲み干すと、店員におかわりを2つ注文した。「君も飲むだろう?」との問いに僕は頷く。そして神様は新しい煙草に火を点けた。煙草の先からチリチリと音を立て、紫色の、線のような煙が立ち上る。

僕にはニーチェやマルクス主義が都合の良い主張かどうか分らないが、神様からしてみればおそらく都合の良いものなのだろう。僕にはよく分らない。しかし微かに何ともいえない違和感を感じた。

「悪いが、何か食べるものを注文しても良いかな?」

神様は申し訳なさそうに言った。僕は「どうぞ」と言った。神様はオムレツを注文した。

「私はオムレツをつまみながら酒を飲むのが大好きなんだ」

僕は神様の話の続きを待った。