よかった。

やっと助かった。



金髪が追い出してくれたから、やっと解放されてホッとした。



この金髪みたいに大人なヤンキーが1人だけでもいてくれて良かったと―――……



思ってる矢先だった。




「つーかさぁ、いくつ?」




飲み物やお菓子やらがたくさんあるからレジを打っていて………


いきなり歳を聞かれたから、ビックリして一瞬手が止まった。



だけど、歳を聞かれることは前にも何度かあったから、すぐに手を動かして『高校1年です』と答えた。




「タメじゃん。え、どこ高?」


「すみません。今バイト中なので…」


「バイト中でも別にいいじゃーん」




その言葉を無視して『合計2560円になります』と言ったけど、


お金を出しつつも金髪が『いくつ?いくつ?』としつこいから、あたしは結局『…赤松です』と渋々答えた。




「俺は青松工業なんだけどさぁ、今度遊ばねぇ?」


「3000円お預かりいたします。………レシートと440円のお返しになります」


「え、無視?無視はねぇだろー。つーかマジで遊ぼうよ。可愛いなって思ってたんだよね、君のこと」




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