予想通り、ヤンキーたちはご丁寧に6人揃ってレジまでやって来た。



『これくださーい』とふざけた感じで、会計係りなのか金髪の人がカゴを台に置いた。



周りの人たちは何をするわけでもなく、ニヤニヤしている気がした。



だけど、あたしはちゃんとバイトとして仕事をしなきゃいけないから、黙々と仕事を続けた。



すると、




「あ、セブンスターある?」




仲間の1人がそう言ってきた。



学生服を着てるわけじゃないけど、どう見ても顔や体格からして同い年くらいにしか見えない。



そんな未成年の人たちに、簡単に『ありますよ』の一言は言えない。



コンビニでは未成年にタバコやお酒を売ったら、売った店員が捕まってしまう。




「身分証明書か何かありますか?」




捕まりたくないあたしは、ヤンキーが相手だろうと気にすることなく聞いた。




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