あたしという彼女がいながら、蓮は笑顔を女の子たちに見せる。
しまいには――…
「あのぉ、分かりそうにないんで、付いてきてもらえませんかぁ?」
女の子たちはそんなことまで言ってきた。
トイレの場所くらい分かるでしょ!
行ってみて分かんなかったらまた来なさいよ!
けどそう思うのは………あたしが蓮の彼女でヤキモチを妬いてるからで、
蓮が友達だったら別に何も思わないかもしれない。
……だからって。
「いいよ」
彼女を1人にして、女の子たちに付いていっていいわけじゃないよね?!
けど既に蓮は立ち上がっていて、
当たり前のように『ちょっと待ってて』と言いやがった。
文句は言えなかった。
なぜなら………もう蓮たちは歩き出していたから。
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