蓮がこんな普通のことを賭けてきたから、あたしは調子が狂った。
卓球には自信があったのに………蓮に惨敗した。
「俺のことだからエッチな要求してくると思った?」
「うっ…」
これじゃ、あたしがエッチな子みたいじゃん!
変に考え込むんじゃなかった……。
「マッサージしてくれる?エッチな澪ちゃん」
部屋に戻るや否や、敷かれている布団にバフッと音をたててうつ伏せになった蓮は王様のようだった。
「エッチじゃないし、考えてないから」
「はいはい。じゃあまずは腰からお願いしまーす」
「……はい」
負けたから文句も言えず、あたしは蓮に言われるがままにマッサージした。
あたしは恐る恐る………手を脇腹に移してみた。
少し揉むと『っ!』って言葉にならない声が聞こえて、くすぐったかったようだった。
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