朔の言う通りにして、あたしは朔に蓮の家まで送ってもらった。
あたしが朔に『何で家?』って聞いても『とりあえず行け』としか言ってくれなくて、
あたしはしぶしぶ蓮の家の前に立った。
はぁ……。
連れてこられたはいいけど、どうすればいいのよ。
蓮は今機嫌悪いんだし、あたしが何したって変わらない気がするんだけど……。
まぁとりあえず電話したら出てくれるかな。
……だけど蓮が出ることはなくて、留守番電話サービスに繋がってしまった。
………だから、あたしはもうやけくそで蓮の家のインターホンを押した。
鳴った数秒後ドアが開いて―――……そこには蓮がいた。
「……」
「…っ」
思わず…………言葉を失った。
蓮はドアを開けた瞬間、あたしの肩に体ごと寄りかかってきた。
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