それからは特に朔たちがいる部屋に戻る理由もなかったから、お母さんとあたしと晶乃の3人でリビングで話してた。
盛り上がって1時間くらい話してたときだった………。
「ただいまぁ。……て、また晶乃泊まりに来てんの?!」
あたしのお姉ちゃんの楓(かえで)が帰ってきた。
お姉ちゃんはあたしの2歳上の高校3年生で、あたしと朔と同じバカ松に通ってる。
「もしかしてまた喧嘩したの?」
「何で分かるんですか?!そうなんですよ!しかもあのクソじじぃ殴りやがって!」
「マジ?ちゃんと殴り返した?」
「はい!楓ちゃんに言われた通り本気のビンタやりましたよ」
晶乃がよく泊まりに来るから家の事情も知ってるし、この通り今では仲良し。
……ていうか、お父さん殴り返したのってお姉ちゃんの教えだったんだ……。
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