朔が試しに電話してくれたけど、やっぱり出なかった。
しかも留守番電話サービスに繋がったから、もしかしたら電源が切れてるのかもしれない。
何で………?
蓮どうしたの……?
時間が経つにつれて不安は大きくなり、蓮の身に何かあったんじゃないかと想像しちゃう。
「……あ、出た」
朔が何度も電話をし続け――…
待ち合わせの時間から約1時間が経った時………やっと蓮の電話が繋がった。
「お前今どこにいんだよ」
「…あ?何?」
朔は少しだけ話すと、あたしに携帯を渡してきた。
「こいつ意味分かんねぇ。たぶん、今話しても意味ねぇと思う」
そう言われても何で来ないのか知りたいから、蓮と話さないわけにはいかない。
けど………実際怖い。
蓮に嫌われるようなことをした覚えがないから、余計に怖い。
昨日まで普通だった蓮が、今日いきなり変わってたらって――…考えるだけで、胸が痛む。
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