その後はずっとからかわれて、今度から蓮の前では素直になっちゃいけないと学んだ。
……そんなことより、大翔とちゃんと話ができてよかった。
あのまま会わずにいたら、きっとモヤモヤしたまま過ごさなきゃいけなかった。
それにしても、蓮が大翔のことを教えてくれなかったのは、あたしが気持ちを知れば傷つくと思ったからだろうか。
あたしの勝手な考えかもしれないけど、今回のことで蓮はあたしを守ってくれた。
それがすごく嬉しい。
「乗らねぇの?」
短い間にいろいろなことが起こったから振り返ってたら、いつの間にか目の前にはヘルメットがあった。
そこで………我に返った。
そうだった。
今から蓮と2人でイルミネーションを観に行くんじゃん。
目の前にあるヘルメットを被り、あたしはバイクに跨がった。
あたしが乗ったのを確認した蓮はエンジンをかけてバイクを走らせた。
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