憎しみがこもったその言葉の後に、大翔はさらに続けた。



“中学2年の時に1個上の先輩と付き合ってて、1年付き合ってたけど喧嘩1つしないくらい仲良かった。



けど、いきなり連絡がとれなくなった。



それから連絡がとれない日が何日も続いて――…。



けど原因はすぐ分かって、こいつと歩いてるのを見かけた。



浮気してたんだよ、こいつと”




それを聞いてあたしは………黙ってることしかできなくて。



確かに、彼氏がいる人と関係を持つ蓮も悪いとは思うけど、浮気をする彼女も悪いとは思う。



正直、大翔がここまで蓮を憎く思う意味が分からない。




「そんなことで、あたし利用したの?」




だから、あたしは思ったことをそのまま素直に言っただけ。




「そうだよ。そんなことでお前を利用をしたんだよ。……もう、お前ら2人の邪魔はしないから安心して」




なのに、大翔は違和感がある言葉だけを残して、その場を去った。



『澪、ごめんな』と、あたしの横を通りすぎるときに囁いて。




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