携帯の向こう側からは笑い声が聞こえてきて、大勢でいるみたいだった。
その中からは女の子の声も聞こえた。
あたしが男といたら怒るくせに、自分は女の子といるんじゃん。
あたしばっかりいけないみたいに言ってるけど、蓮だって………
って、信じるって決めたんだから信じなきゃ!
あたしが信じないでどうすんのさ!
『……澪?聞いてる?』
「へ?な、なにっ?」
『だから、今からそっち行く』
「え?」
『たぶん10分くらいで着くから、それまでそこにいて』
「う、うん。分かった」
何で蓮がここに来るのかは分かんないけど、あたしが何を言っても来そうだから何も言わないことにした。
かと思ったら、蓮が『あと、大翔ってやつに話あるからそこにいろって言ってた、って言っといて』と加えられた。
蓮が大翔に話………?
いい話ではなさそう。
てか嫌な予感しかしない。
それでも、あたしはちゃんとそのまま大翔に伝えた。
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