時間が経つのを忘れて抱き合ってた。
ときより互いに抱きしめる力を強くした。
直接触れるだけで、蓮の鼓動や体温が伝わってきてドキドキする。
こうしてるだけで時間は気にならなくて、今だけは時が止まってるかのように思える。
………蓮を好きになってよかったと思った。
「他の男に色目使ったら許さねぇから」
帰る支度をするあたしの首に、蓮はキスマークをつけた。
ていうか、色目使うって言ったら完全に蓮の方でしょ。
あたしより蓮の方が使う確率高いでしょ。
そう思ったものの、敢えて口にはしなかった。
あたしは蓮のバイクの後ろに乗って家に帰った。
たまり場へ入るといつものメンバーがいて、あたしを見るなり『あーっ!』と叫んだ。
え?なに?
「やらしい!澪エッチ!勉強してたんじゃないのぉ?」
「い、いきなり何っ?ちゃんと勉強してたよ」
「じゃあ、その目立つキスマークは何よぉ」
蓮に見える位置にキスマークをつけられたみたいで、晶乃にバレてしまった。
そのあとも散々みんなにいじられた。
しかも、テストまでの6日間はバイトもなかったため、全て蓮のスパルタ勉強会だった。
.