やっと唇が離れた時には、ハァハァと呼吸がかなり乱れていた。
「大翔は、こんな、無理矢理、じゃなかったっ」
「……」
「ただ、好きって言われて……でも、どうしたらいいのか分かんなかったから………んんっ」
今度は、唇全部を挟むようなキスをされた。
「今あいつの名前出すなよ。マジでムカつくから」
そう言ってまた唇を重ねてくる蓮からは熱が伝わり、だけど………声や目が冷たいから胸が痛くなった。
「口、開けて」
命令口調の蓮に従い口を開けたあたしに………蓮は顔を近づけ、さらに舌で口を開けてきて舌を侵入させた。
激しく動き回るそれは、あたしの口内をかき乱して………
無理矢理、愛もなくされているはずなのに、なぜか背中がぞくぞくした。
激しく続いた深いキスで、あたしの口からはどちらのか分からない唾液が垂れた。
それが変にあたしをドキドキさせ、唇を離しあたしを見下ろした蓮は『エロ』と満足げな顔で言った。
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