「晶乃ちゃんも番号交換しねぇ?」
「あ、全然いいよ。赤外線でいい?」
「あぁ、いいよ」
あたしの目の前では今、晶乃と遊び人が番号を交換している。
3秒で女の子にキスさせてしまうほどの魅力があるらしい遊び人。
チャラ男が嫌いなあたしだって、一瞬惑わされたくらいだ。
きっと普通の女の子だったらイチコロに違いない。
危険なことをあたしに伝えてくれたのは晶乃……。
それなのに何で晶乃が番号交換なんかしちゃってんの!?
連絡先教えちゃったら更に危なくなるじゃんよ!
そんなことも知らず、晶乃は、むしろ嬉しそうに遊び人と赤外線をしている。
「晶乃ちゃん、蓮には気を付けてね?コイツ女の子落とすの趣味みたいなもんだから」
あたしが頭をこんがらがせる中、晶乃に啓介はそう注意した。
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