ぞっこん☆BABY〜チャラ男のアイツ〜





それから少しだけ蓮たちはあたしの理解できない話をして、ヤンキーさんたちはその場を去った。



去り際、ヤンキーさんはあたしに『じゃあね、澪ちゃーん』と手を振ってきた。



手はさすがに振れないから頭を下げたあたしが顔を上げると、


隣には不機嫌な蓮がいた。




え……?

何で不機嫌なの?



蓮がこの短時間で何で怒ってるのか分からない。




「…じゃ、俺先に行ってるな」




蓮の不機嫌な表情を見て何かを察したらしい拓斗は、逃げるかのようにその場からいなくなった。



何で置いてくのよ!

拓斗の卑怯者!

後で覚えておけよ!



隣で不機嫌オーラをプンプンさせてる蓮は、無言のままで動こうとしない。



何この気まずい空気。


あたしどうしたらいいのーっ!!



………なんて、内心は焦ってかなり忙しいあたし。




「ちょっ…」




すると、蓮は突然そんなあたしの腕を掴んで体育館の壁へと引っ張り………あたしは蓮と壁の間に挟まれた。




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