ぞっこん☆BABY〜チャラ男のアイツ〜





お姉ちゃんはめんどくさそうにしながらも、『さっさと行くよ』と、あたしよりも先に部屋を出た。



あたしとお姉ちゃんは急ぎ足で蓮たちがいる公園へ向かった。



するとそこには、蓮と朔の2人でも勝てないくらいたくさんのヤンキーが―――……いるはずもなく。




「ねぇ」


「……」


「蓮と朔じゃ無理なくらい多いって言ってなかった?」


「そう……だっけ?」


「そうだっけじゃねぇよ?全然多くないじゃん!つーか3人って。逆に少ねぇわ!」




公園には………蓮と朔とヤンキー3人がいて、どう見ても“多く”はなかった。



お姉ちゃんは当然眉間にシワを寄せ、あたしを睨んだ。



だ、だって……。

しょうがないじゃん!



ケンカを止められるのはお姉ちゃんくらいしかいないし。




.