一方その頃、朔とヤンキーAたちは殴りあいはせず言い争っていた。
……すると、いきなりヤンキーAがあたしたちの方に視線を向けて、
「つーかよ、何でここにてめぇがいんだよ!」
蓮に向かって、そう発した。
蓮はヤンキーAへと少しずつ近づいていった。
「俺がどこにいようが、てめぇに関係ねぇだろ?」
「あ?んだと?」
「つーか、てめぇのが朔にボコられに会いに来て気持ち悪ぃんだよ」
「お前何つった?ボコられに来たって?」
蓮の挑発的な言動に、ますますイライラオーラが体から出てくるヤンキーA。
え、もしかしてこれって…………ヤバい雰囲気?
「てめぇの方こそ女遊びやめて、この片割れと付き合ってんだって?」
「それがなんだよ」
「美女でケンカ強いって有名な女だから期待してたけど」
「……」
「大して可愛くなくね?」
その怒りの矢先は―――……あたしへと向けられた。
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