かといって“エッチ事情”がバレることはなく……その日は終わった。
それからというもの、夏休みの後半もたまり場で過ごしてたら、いつの間にか夏休みも残り3日となった。
「片割れに会わせてくれないかなぁ?」
バイトがはや上がりで、コンビニの裏口を出た時だった。
いかにもヤンキーな風貌の同い年くらいの3人がそこにはいて、
あたしが出るなりそう言ってきた。
「片割れ?」
「そう。あんた……てか、澪ちゃんだっけ?朔の片割れだろ?」
え、何でこの人そんなこと知ってんの?
てか、何で名前まで知ってんの?!
「会わせてほしいんだよね、朔に」
「そんなの……自分で会いに行けばいいじゃないですか」
「んー…そうしたよ?けど、あいつ家がたまり場らしいじゃん?だから全然外にいねぇんだよ」
「会わすって……家に案内しろってこと?」
「おっ、話が分かるねぇ。単刀直入に言えばそういうこと」
蒸し暑い夏休み残り3日目の夜――…
見ず知らずのヤンキーに、家を案内しろと言われました。
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