ぞっこん☆BABY〜チャラ男のアイツ〜





だからあたしは――…



余計に蓮がさっきの言葉が染みた。



悪く言われたのは蓮なのに。



自分のことは置いといて、あたしのために怒ってくれた。




「ねぇ」


「なに」




アイスを食べ終わっても機嫌が直ってないことが、その返しから分かった。




「あたしは信じてるから。何言われても蓮だけを信じてるから」


「……」


「だって……蓮はあたしにベタ惚れらしいし」


「……」


「困るくらい、あたしにベタ惚れらしいし」


「……」


「あたし以外の女には、さらっさら興味ねぇらしいから」




あたしが口を開くうちに、蓮の表情が柔らかくなっていく気がして、


強張ったあたしの声にも少し余裕が出てきた。




「そんなにあたしのことが好きだったら、さすがに他に女遊びはしないかなって思うんだよね」




だから、あたしのその余裕な発言に、蓮は口角を上げて笑みを作った気もした。




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