ぞっこん☆BABY〜チャラ男のアイツ〜





どこから話を聞いてたのか分からないけど、


蓮の表情は穏やかでは――…ない。




「自分でも困るくらい澪にベタ惚れなんだよ」

「……」

「他の女にはもう、さらっさら興味ねぇし」

「……」

「澪泣かすようなことしたくねぇからさ」

「……」




明らかに怒ってる蓮に、同級生2人は反論出来ずに唖然としてる。



きっと蓮は最初から聞こえてたに違いない。




―――……あたしの腕を、蓮が掴んだ。




「澪の可愛さ知らねぇやつが、勝手なこと言ってんじゃねぇよ」

「……わ、悪い」




それだけ言うと、蓮はあたしをそのまま引っ張りコンビニを出た。



イライラしてるのか、コンビニから家までは終止無言だった。



部屋に入ってアイスを食べていても会話は一切ない。



そりゃそうだ。



蓮にとっては見ず知らずの人に、ああやって嫌なこと言われたらいい気はしない。



あたしだってイライラしちゃう。




.