その入ってきたお客さんは同じ中学だった男2人組で、あたしを見つけるなり声を掛けてきた。
「久しぶりじゃね?卒業してから会ってねぇよな」
「そういえばそっか」
「つーか、髪色そんな明るくても学校平気なのかよ?」
「これ?バカ松だよ?全然平気に決まってんじゃん」
「だよな、バカ松だもんな」
妙に話が盛り上がってきちゃって、そしたら蓮がわざわざ気を使ってくれて、
『買ってくる』と、あたしが持っていたアイスを取ってその場を離れた。
「彼氏?」
蓮に声が聞こえなくなるのを確認すると、待ってましたとばかり、食い付くようにして同級生は聞いてきた。
「そうだけど…」
「もしかして、竹中蓮?」
「え?何で名前知ってんの?」
てっきりあたしは、あたしみたいな男女に蓮みたいなかっこいい彼氏は似合わない、って、
バカにされるんだと思ってた。
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