誰のか分からないけど、そのままあたしの家に置いてある。
「マジ?さんきゅ」
部屋を出れなくなって残念がるかと思ったのに、逆に蓮は笑顔をあたしに向けた。
そのムカつくくらいかっこいい笑顔に相変わらず弱いあたしは、キュンとしてしまう。
「はい、灰皿」
「おぅ。窓ここのでいーの?」
「うん」
あたしはベッドの横にある窓を開けた。
蓮は灰皿を持ちベッドに上がってきて、窓に物が置けるスペースがあるから、そこに灰皿を置くとタバコに火をつけた。
てか、これ自爆だ。
せっかく気まずくなるのを避けて離れた場所に座ったのに、またベッドの上に蓮を連れてきちゃった。
しかも、蓮はタバコを吸うために横を向いてる。
つまり、あたしの方に完全に体が向いてるってわけだ。
まだ顔が窓の外を向いてるのが救いだけど。
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