ぞっこん☆BABY〜チャラ男のアイツ〜





「あたしとも、もう会ってくれないってこと?」

「あぁ」

「じゃあどうすればいいの?また居場所がなくなったら……あたし…」

「居場所ならあんだろ」




今度は優しい口調の蓮に、麻奈美は思い当たる節があるのか口を閉じた。



あたしには何の話をしてるのか、さっぱり分かんない。



でも、それをとやかく聞こうとは思わないし、深く知りたいとも思わない。



2人には、あたしと蓮より長い時間を過ごしてきた分の2人だけの事情があって。



それは仕方のないことで。



気にならないって言ったら嘘になるけど、わざわざ掘ってまで聞こうとは思わない。




少しして、黙ってた麻奈美がやっと口を開いた。




「祥平のこと?」




知らない名前が出てきても、一応耳は傾けていた。




「あいつの気持ち気づいてんじゃねぇのかよ」

「……」

「俺が他の女んとこ行ってる間、祥平ん家に行ってたんだろ?」

「…うん」

「お前心許してるやつの家しかいけねぇって言ってただろうが」

「…っ」

「俺じゃねぇだろ」

「…っ」

「頼る相手も、そばにいてほしい相手も」




どこか説教じみた蓮の話を、麻奈美は静かに聞いてた。



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