「あたしプライドないからフラれても全然大丈夫なんで」
「え?」
「蓮が別れたくなったら向こうから言ってくると思うし」
「……」
「1人の女で満足できないんじゃ、そろそろあたしにも飽きる頃だろうし、明日にでも言ってくるんじゃない?」
たとえ蓮自身を信じきれなくても、こうやって敵意むき出しにしてくる人に弱音は吐きたくない。
そりゃ辛いし苦しいし不安だらけ。
初めての気持ちにどうしたらいいか分かんなくて、ものすごく戸惑ってる。
でも弱点は見せたくない。
残念ながら、あたしはすぐに泣いちゃうような可愛い女の子じゃない。
「ほんと呆れる。だから、明日じゃなくてもそのうちフラれんのは目に見えてんの」
「だったらフラれんの待ってればいいだけの話じゃん」
「は?何言ってんの?」
「あなたに指図されるいわれはないし、あたしはあたしがしたいようにするから」
あたしはお怒りマックスなギャルに対しても、こんな挑発的なこと言えちゃうようなバカな女だから。
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