もちろんそんなチャラ男は大っ嫌いだから、関わるのは止めようっていつも思うんだけどね。
でも、今回はそうもいかないらしい。
「ならよかったー。でも顔は超かっこよくなかった?朔くんに負けてないんじゃない?」
「うん。朔と戦えるくらいかっこいい人って初めて見たかもしれない」
「マジ?できれば朔とは戦いたくねぇんだけど」
「何言ってんの?戦うっていうのはそういう戦うじゃなくて、同じくらいかっこいいって意味で――…」
って。
「澪にかっこいいって言われて超嬉しいんだけど」
「え?!な、何で?!」
何で遊び人がいんの!?
あたしのすぐ後ろには遊び人が立っていた。
「別に?理由ねぇから分かんねぇ」
驚くあたしと晶乃をよそに、遊び人はまるでそこにいて当たり前かのように立っている。
それにいつの間にかドアは開いていて、そこからは部屋の中が見えていた。
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