蓮がたくさんの女の子と遊んできたのは知ってる。
過去にはあたしの知らない蓮がいて、それは十分分かってる。
……けど、
何で遊んでた女の子の中の１人が、あたしに電話してきたの？
蓮の携帯借りてまで、何で彼女のあたしに電話してきた？
嫌な予感がプンプンする。
ていうか嫌な予感しかしないんだけど！
麻奈美っていう人は一方的に昔の蓮との事を話し出した。
聞きたくもないキスの話や、その先の行為の話まで――…。
もう聞く気はサラサラなかった。
どうせならぶち切りしてやりたかった。
でもそれが出来なかったのは、まだあたしの中に良心ってものがあったからだと思う。
『とにかく、あたしは遊んでる女の中でも特別だったの。あたしが呼べばすぐに来てくれたし、あたしの言うことは何でも聞いてくれた』
「……」
『なのに突然連絡が取れなくなったんだよね、澪ちゃんのせいで』
「……」
いったいこの人は何がしたいんだろう。
あたしをどうしたいんだろう。
そればっかり考えてた。
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