ぞっこん☆BABY〜チャラ男のアイツ〜





重なったと思ったら、今度は唇をペロッと舌で舐められた。



唇を舐められたことが無いあたしは突き飛ばしたかったけど、体が思うように動かないため、ただ固まっていた。




「……レモンの味がする」




いきなり人の唇を舐めてきたやつは、呑気にそんな感想を口にした。



いや……うん。

そりゃそうでしょ。

さっきまでレモン味のかき氷食べてたんだし。




「てか、な、なな、な舐めたっ?」


「あぁ、舐めたけど?」


「舐めたけど?じゃないよ!な、何で、舐め……たの……」




なんとなく“舐める”という言葉を連発するのが恥ずかしくなってきて、語尾が小さくなっていく。



だって普通舐めないしね?



部屋でイチャイチャしてても舐めることなんてないはずなのに、こんな人がたくさんいるところで舐めるなんてあり得ないっ。



しかも、さっきまで蓮は近かったのに離れていっちゃうし、何やら不機嫌みたいだし………。




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