ガラッと窓を開けた瞬間、ざわついた声がはっきりと聞こえた。
「あれ、何で蓮(れん)が袋持ってんの?」
そんな中、朔が遊び人に向かってそう言った。
どうやら遊び人の名前は、蓮というらしい。
部屋の中にはいつものように男子が床に座って大声で喋っていて、
朔と晶乃は1つだけあるソファーに座って喋っているようだった。
朔と晶乃はすぐに窓を開けた遊び人とあたしに気がついた。
「何でじゃねぇよ。こんな荷物女の子に頼んでんじゃねぇよ」
「うわ出た。蓮のえこひいき」
「うるせぇ」
遊び人は持っていた袋をその場にドサッと置いて、腰を下ろした。
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