蓮の知り合いらしいヤンキーたちは近くまで来て、
蓮は立ち上がって輪の中に入っていった。
「つーか、この子が例の彼女?」
「そう。彼女の澪ちゃん」
「へぇ、澪ちゃんっつうの?名前可愛いくね?」
会話を聞いてて、蓮があたしのことを彼女として話してくれてるんだって知って、嬉しくなった。
実はどこかで、いくらチャラ男を卒業したからって、それはあたしの前だけなのかなって思ってる自分がいた。
こうして、あたしの知らないところで彼女として話してくれてるだけで、
あたしは不安が取れるくらい単純な女なんだけど……。
少しだけ蓮と話すと、中の1人が『蓮と別れたら俺んとこおいでー!』と捨て台詞を置いて、その人たちはその場を去っていった。
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