蓮は突然の返事に驚きを隠せない様子だった。
それもそうだろう。
今までずっと蓮の告白を断り続けてきたし、むしろ嫌ってる態度しかしてなかったんだから。
蓮が驚くのも無理はない。
だけど、さっき自分が言った『いいよ』の意味をよくよく考えると自分が言ったくせに恥ずかしくなってきて―――……
「な、何よ。あたし何か変なこと言った?」
結局いつもみたいにキツい言い方になってしまう。
だって、蓮が何も言ってくれないからさっきの告白が嘘だったんじゃないかって思えてきたんだもん。
てか、今さら“嘘でした”なんて言わないよね?!
本気に見せかけた嘘なんてことないよね?!
こんなに悩ませといて、今になってから“騙してました”なんて、ならないよね?!
え、あたしマジで恋の罠にハマったとかじゃなくて、ドッキリにハマったわけじゃないよね?!
………だなんて、変なことがあたしの頭の中を駆け巡っていた………その時。
蓮がやっと口を開いた。
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