「春はさ、俺らに対して凄くクールだけど、さくらちゃんにはバカみたいに感情をコントロール出来なくなるんだよ……」


「え?」


「まぁ、俺はそんな春が好きなんだけどな。」


「………」


「あっ!って言っても、ラブじゃねぇよ!?ラブじゃ!!」


春って、何で拓海くんと仲いいんだろ?



正反対の性格ぽいのに…


なんて、拓海くんを見ながらしみじみ思った


拓海くんと別れて、体育館に向かった


中からはボールのバウンドする音が聞こえていた


その音だけで胸がドキドキと脈立つ



ゆっくりと春に近づき、後ろから声をかけた


「……春?」



「……さくら」


手をギュッと握って、うつむく


「あの、さ……春、あのね…「ごめんっ!!」


「……え?」


まさかのセリフに言葉が出なかった


「勝手に怒って……。なんか昨日の俺、おかしかったよな……」


「……春」