「あっ、そういえば担任に呼ばれてたんだっ!」


ガタッと椅子の音がして、さくらが立ち上がったことが分かった



「ちょっと行ってくるね」



「あぁ、はいはい」


パタパタと足音が離れていった



「和ちゃん帰って来たんだって―…」


ボソッと呟くよう中田が口を開いた



さくらが居なくなったことに、力を抜いてた俺はまた肩が動いてしまった


でも俺は顔を上げない



「和ちゃんのこと気になる?」


……気に…なる


ゆっくりと視線を上げる



中田はニヤニヤしたように俺を見てて、それに少しイラッとくる


さくらの親友でも俺が話したことがあるのは少なく、異様な感じがする



「和ちゃんのこと知りたい?」



「……あぁ。」


「ふふっ。教えな〜い」



「は!?」


「知りたければさくらに直接聞きなよ―」



そう言って笑いながら、他の女友達のところに言ってしまった



楽しそうに笑いながら……