「あ!!…それ!!そのことなんだけど…っ!!」

「え!?…なに?」


類は、私の目を真剣な表情で見つめると、再び口を開いた。

「瑠花、カップルつぶししてるらしい。そして、このクラスの帆波と稜が一番のターゲットなんだって…。瑠花には充分気を付けたほうがいいよ」


カップルつぶし!?
…最低な女。

性格悪すぎだよ…。


男子の前でだけヘラヘラして、猫かぶっていい子ぶっちゃって。
んで、陰ではカップルつぶし!?

許せない。


人の幸せを奪うなんて。
しかも、つぶしたとこでどうなるの!? 瑠花が幸せになれるわけじゃないじゃない。

稜に近づいていたのも、つぶすためだったんだ。
瑠花、大河のことが好きなのに。

特に、大河と稜にベタついている。大河は好きだからわかる。…でもさ、稜に近づいて行ってるのは、私と稜がターゲットだからなんでしょ?

「稜にも言った方が良くない?」

類が言う。
「そうだけど…私から言う勇気なんてないよ…」