(…一応ノックする前に外から中を確認するとしよう。)

ジョーは歩きながら２台の中を確認した。

(…白の軽は中年女性。シルバーのワゴンは老男性…稲本の年齢は３３歳…どちらにもヒットしないか…)

ジョーが、そんな事を考えてるとシルバーのワゴンに長髪のホームレスらしき男が汚れた手提げ袋を手にノックをした。

「…スーちゃん、スーちゃん…今日の晩めし、持って来たよ。今日の晩めしはハンバーガーだよぉ…」

「…ガチャ…」

「いつも、ありがとうございます。こんな不甲斐ない男に…」

「…なぁに言ってんの。やーさんと関わり持ってた元政治家のアンタがこんな事になっちまって確かに不甲斐ない男かもしれねぇが家族にも見捨てられてる者同士、助け合うのが１番だろ？？」

「…ハハハ…優さんは優しいですね。私の周りには金に汚い人間しかいませんでしたよ。」

会話をコッソリ聞くジョー…そして…