「さて、そろそろ解散しようぜ」

Aがそういったのをきっかけに、私たちは解散した。


次の日。私はドアの前で、待ち伏せした。
ドアがあき、
来客がきて、

地上へ出るためだ。

でも、来客は来ない。
それからきの遠くなる時間がはじまった。

私はドアの向こうへ行くことしか頭になくなって、
他のことはうわのそらで、
来客が誰も来ないにも関わらず、
来客リストに名前が記入してあったり、
新しい人と会ったわけでもないのに、
毎年ある歓迎会に参加して、
AやDと地下都市へ出かけた。


5年?10年?どのくらいたっただろうか。

来客は一度も来なかった。
管理人など必要ないのではとも考え、疑問に感じた。


いつ頃か、地上へ出ることを忘れていた。
そうしたら、来客が来て、また奇妙なことも起こるようになった。

私は管理人だ。周りの人がそう呼ぶから。


地上に出ては、いけなかったのだ。