「さあついたぞ」
Aに起こされて目を覚ますと、すでにアイマスクを外されてゐた。「へへ、わくわくするよな。王様と会えるなんてよ」
Aは無理してふざけようとしているが、
しらけるだけだった。
延々と続く赤い絨毯がある長い廊下を歩いてしばらくゆくと、

玉座があり、この国を支配しているであろう、いかにもな王らしき人物がそこに座っていた。

「まあそう固くならずにそのへんでくつろいでくれ」

「椅子もソファーもないんですが」
私はいらいらしていたこともあって、剃刀で切傷を作るように言った。

「ああこりゃ失礼」

てへっとしたを出す王。
Aと肩を並べるほどのセンスのなさに呆れていると、しばらく沈黙が続いた後に、話はじめた。

「質問は一人5つまでだ。互いに打ち合わせしてよし、それぞれ好きに答えてよし。」

もちろん一同困惑。
薮から棒に言われて当然だ。

「だが、5つ質問して解決しなかったらおれは知らない。お前ら永遠におれの国でさ迷い続けるだろうな。
別室を用意した。
そこでどうするか相談してきな。
飲み物は飲み放題。
ついでに食い放題。
トイレ付き。
せいぜいがんばってくれたまえ。」 ははっと不敵に笑うと一同は別室に案内された。