私は、それいじょう聞けなかった。
聞いたら、取り返しのつかないことになりそうで、
不安だったのだ。


「へぇ、本当に都市があるのか」


単調に続く
地下通路をしばらく
歩くと、天井が高く、都市と呼べるほどの、地上と似通った建物が見えたが、通行人はみな、被りもので顔を隠している。




そのあとは、とくに目的もなく、都市を見て回った。