「おや?」
今度は、Dが反応したので私たちは、反応する方向を向いた。
それは、水路のほうでパシャンと水しぶきをあげて、何か、ドロドロした、かろうじて人の形を成した、得体のしれない物体が2たい、水路から上がってくる。
「おかえりなさいな。博士。何かわかったですかい?こちらは、博士のいうとおり、仮面の人がきやしたぜ」
ドロドロとしたそれの、首筋がパカッと開いて、見覚えがある、そう、以前会った初老の男性なのだった。
その後ろには、たぶん助手であろう、幼い少年がいる。
「誰かと思えば、君か」
ふふふっとわたしのほうを向いて、上機嫌になる。