そして俺は彼の首輪を外し、 今度はいつも通りに俺に首輪を着けるかと思ったら、違った。 「もうこれはいらないね」 「……何で?」 「え、着けられたいの?」 「いや、別に」 彼が要らないと言うなら、 着ける理由は見当たらない。 だけど、何でいきなり? 「だって居なくならないんだろ?」 じゃあなんだ、彼は、俺が居なくなると思って、その為に首輪を着けていたというのか。 まったく、よく解らない話だ。