ドキンッ――――――― その人を見た瞬間、 心臓が飛び跳ねる。 「桐野くんっ...」 「なにしてんの?」 「いや...これはあのぉ…」 てゆーか桐野くん... いつもと雰囲気違うしぃ... あっ... セーターもベストも着てないからかぁ...。 やばいよ... いつもより余計ドキドキする……。 「問題...解けなくて……」 「ふーん...」 すると桐野くんは 教室にスタスタと入り あたしの前の席に なんのためらいもなく座って こちらを向いた。