出会いは密室で[完]





でもなんであたし...。
こんな勢いで桐野くんに会いに…?



「あれ...優科?」

「お、おぉっ...桐野くん、偶然ッ」


すいません、
本当は必然です...。



トクン...トクン...。


なんだろ...
また心臓が落ち着かないよ…。



いくつかの椅子の上に寝転がって
文庫本を読んでいる彼を見るだけで


頭から指先まで
神経を通じて熱くなる。




やっぱり...やっぱりあたしって……。