「き、桐野くん?!」



そう
あたしが呼びかけたころには

もう学校の敷地内に入っていた。



「あぁ、えと...優科...?だっけ」


ドキンッ―――――――――――


いきなり名前で呼び捨てって…。



ビックリした…。
心臓飛び跳ねちゃったし。



「やや、やっと名前覚えたんだぁ…」



動揺隠せてないし…。



「つーか早く上がれよ。」



彼はフェンス越しに
あたしにそう命令した。