優科…――――――――――


「優科っ、ゆ、かっ!」

「...んー…」

「もう7時半!遅刻するよ!」

「え?」



お母さんの『7時半』
という台詞で、やっと目を覚ました。



もー…


なんでもっと
早く起こしてくれないのー?



と、母を恨めしく思いながら


狭い家の中で
朝の支度を終えた。




「いってきますッ」―――――



あまり綺麗とは言えない
家の扉を開くと、


朝日がサンサンと降り注いだ。



もう...夏だ。