キスが終わったことにも 気付かなかったなんて......。 「あっ、あたし帰る!!」 「は?!優科っっ」 あたしは反射的に 教室を飛び出して廊下を走った。 なに?なに?なになになに?? いまなにが起きたの?! 「……」 わからないわけない。 だって どこに居たって、 どれだけ時間が経ったって、 この唇に触れた唇を 忘れることは絶対ない...。 あの体温は 忘れられないよ……。