「どうしたんだろぉ...」 隣で呟く茉那を横目に、 溜息をつくあたし。 「お、優科っ」 突然自分の名前を 聞きなれた声で呼ばれたあたしは 「南っ」 と、 見えもしない相手の名前を 無意識のうちに呼んでいた。 それと同時に 誰かを囲うようにしてできた 人だかりが、 段々周りに拡散していく。 すると、おそらく 囲の中心にいたと思われる人影が、 あたしの視界に映った。 やっぱり……。