お母さんは今、
病室でお医者さんと話している。



あたしは
気持ちを落ち着かせるため


自動販売機の前の椅子に座って、
オレンジジュースを飲んだ。



「よかったな」


「うん。」


なぜか隣に居る桐野くんも、
あたしと同じオレンジジュースを飲んでいる。



「一緒に来てくれて、ありがとう...ね」


「ん...」


ジュースを口に含みながら
彼は返事をした。



「先生、どこ行ったんだろう...」


「優科。」


「え…?」