そんな思いを秘めながら

生徒玄関に辿りついたあたしは、



涙を全部拭いて
革靴を取り出した。


「あれ...あなた......」

「へ…?」


昇降口の方から
声がしたのでそちらに顔を向けると、



そこには
制服を綺麗に着こなした


冴美さんがいた。



同じ制服とは
絶対思えないよなー…。



「確か…あのとき遥人と一緒に...」


「あ...はい、そうです」


「...ごめんね。あのときは」